先週末、富士吉田市はイベントが盛りだくさんでした。

行われたのはB TAN氷室どよう市クリエーションの分解展、そしてWorld Hope Forum。地域の織物工場の人たちから依頼を受けて企画したB TAN、地元の農家やクラフト作家との出会いの場である氷室どよう市に、世界に通用するファッションクリエーションを学ぶ場である「ここのがっこう」、世界のトレンドを牽引するトレンドユニオンの「World Hope Forum」がごちゃまぜになって、とても濃密な時間が流れていました。

企画者たちも相乗り、相乗りの精神で乗りよくプロジェクトを進めていったこともあり、周りが付いてきてない感も否めませんでした。「いったい何をやってるんだ」という声や「もっとちゃんと周知しないともったいない」なんて意見があちこちから(笑)。ただ、そういうことは隅に置いて、ここまでできる街になったんだな、という感慨深い想いがあります。

去年、山梨県の取り組みとして産業の未来を話しあったとき、マニフェストに決まったのは「Textile gathering-布に集う」という言葉でした。それはつまり、布そのものよりも、周りにいる人たちこそがこの産地の特徴だということ。そして、「多様な人の集まりが、布を織ることに新しい価値を与えていく」というのはこの先10年の産業のテーマだと思っています。

4つの企画がごちゃまぜになった週末は、本当にさまざまな人が興味関心を寄せてくれました。地域の文脈とものづくりの文脈、そのさらに先のビジョンと向き合っている方々が見事に混ざりあった。小さな子どもから都会の若者、地元の大学生、市役所の職員、街の人たち、世界の有識者。これ以上に“多様な人の集まり”があるでしょうか。

この場の先にどんな価値が生まれていくのか、生み出していけるのか、今から楽しみでなりません。