B-TANマーケットご来場ありがとうございました!

初めてのB-TANマーケット、おかげさまで盛況でした。始まって間もない取組で、大々的なプロモーションもしていない中でも求めて来てくれる方が何人もいらして、ありがたい限りです。

雨の予報も出ていたため会場は富士山アリーナの中で開催。結局雨は降りませんでしたが、暑さのことを考えるとこの場所が最適だったと思います。

運営スタッフは事務局の3人に加え、ヘルプスタッフ3名、市役所、商工会議所の方々、山梨学院大学の学生さんも参加してくれました。

当日は織物工場の人たちの掘り出しものがいっぱい。売り方もそれぞれに工夫してくださり、蚤の市感が楽しい花道でした。

クラフト・飲食・ワークショップのブースも充実していました。自分たちの出店はもちろん、それぞれが作り手としてイベントを楽しんでくれていて、その雰囲気が会場に拡がっていきました。

好評だった廃材を使った会場装飾は、アートディレクターの杉原悠太くんを筆頭に、舞台美術を手掛ける中西晶大さんとものづくりユニット・村のバザールの二人が作ってくれました。

その装飾をバックにしたミュージシャンの演奏もとてもすばらしいステージでした。

kagalibi・河合さんの演奏には、たまたま楽器を持ってきていた(!?)月ノ歩キカタ・庸蔵さん、PA・須藤さんも飛び入りで参加。この演奏に観客は拍手喝采で応えていました。

イベント終了後、「良い時間だった」「楽しかった」という声をいろいろな方からいただきます。運営の方法や全体的な作り込みはまだまだ試行錯誤の途中だと思っていますが、立ち上がりの一回目を好意的に受け止めてもらえてホッとしています。

運営に関わってくださったみなさま、ご協力いただいたみなさま、そして、イベントを楽しんでくださったみなさまに心から感謝いたします。

倉庫に眠っている布に限らず、ものを作っているからこそ出てくる特徴的な廃材を資源と捉え、工作の楽しさを伝えていくB-TANプロジェクトの可能性はまだまだ拡げられると信じています。今後の展開にもどうぞご注目ください。

B-TAN運営事務局
装いの庭 藤枝大裕

B-TANマーケットご来場ありがとうございました!

7月の氷室どよう市

本格的に梅雨入りし、雨模様の空が続いています。17日までには梅雨が明けて気持ちの良い空の下で行いたいものです。

さて、今月の氷室どよう市は7月17日に開催します。FUJIHIMUROのギャラリー内では槇田商店さんの展示会「花、ひらく」が開催中。この日は描いたものが織物になって届く「お絵かきファブリック」のワークショップも予定しています。
※要予約、すでに定員に達し、キャンセル待ちとなっています。

見どころ盛りだくさんですので、ぜひゆっくりとお楽しみください。

【 今回出店してくださるのはこの方々です】
佐藤農園(野菜)
やまなしの野菜(Farm in Handsぴたらファーム
わっぱファーム(野菜)
cafe aima(ドリンク・タコス)
革工房 柄の絵(革小物)
GOOD OLD MARKET(雑貨)
sowers×和み菜家(カフェ・ヤマメの塩焼き)
Tobira(パン)
678Grapery(果物・古道具)
mayo菓子店-タイヨウtoツキ-(焼き菓子)
il st bibitone(クラフトビール)
rumbe dobby(手織り小物)

【概要】
開催日:7月17日(土)10:00〜15:00 毎月第3土曜日に開催
場所:FUJIHIMURO
〒403-0009 山梨県富士吉田市富士見1丁目1-5
TEL:0555-75-9438

【ご来場のみなさまへ】
お買い物の際には、エコバッグ持参のご協力をお願いします。
感染症予防のために下記の事項にご協力をお願いします。
発熱、咳、くしゃみ、鼻水、だるさなどの症状がある方、体調のすぐれない方のご来場はご遠慮ください。
ご来場の際はマスクを付けてお越しください。
入場時には住所・氏名・連絡先をご記入いただき、検温を実施させていただきます。
手指の消毒にご協力をお願いします。

7月の氷室どよう市

見て、触れて、楽しめる織物でできた花畑の展覧会|槇田商店 Exhibition「花、ひらく」

山梨県西桂町で150年、織物の傘をつくる槇田商店の展覧会を開催します。細い糸を緻密に織ることで、絵画のような季節の花々を描いた「絵おり」シリーズを中心に、江戸時代から続く織物の技術に触れられるインスタレーションやワークショップを通して、槇田商店の布作り、傘作りを伝え、大人も子どもも楽しめる内容です。

見て、触れて、楽しめる織物でできた花畑の展覧会にどうぞ足をお運びください。

Installation<傘をふんだんに使った空間展示>
槇田商店の傘をふんだんに使った空間展示とともに、若手社員による「槇田商店の仕事」をご紹介します。中で働く人たちだから見える裏側の景色にもご注目ください。

Workshop「お絵かきファブリック」
みなさんの描いた絵を織物にするワークショップを開催します。用意したクレヨンを自由に使って花の絵を描きましょう。後日、描いた絵と一緒に織物をお届けします。

開催日時:7月17日(土)
① 11:00〜
② 14:00〜
参 加 費:3,500円(税込み)
定  員:各回5名
お申し込み:こちらのフォームに必要事項をご記入ください。
お問合わせ:槇田商店 0555−25−3111

【槇田商店exhibition 】
2021年7月2日(金)〜8月2日(月)
定休日:火・水・木
会 場:FUJIHIMURO(〒403-0009 山梨県富士吉田市富士見1丁目1-5)
主 催:槇田商店
企 画:装いの庭
協 力:NPO法人かえる舎/ふじよしだ定住促進センター

見て、触れて、楽しめる織物でできた花畑の展覧会|槇田商店 Exhibition「花、ひらく」

氷室どよう市6月の開催レポート

時折、雨のぱらつく中、6月のどよう市が終了しました。雨の予報が出ていたので今回は一部屋内会場を使って開催。今回もさまざまな人が立ち寄ってくれました。

お久しぶりのTobiraの出店。初回から参加してくれていたありがたい出店者さんです。店主・上田さんの笑顔に会えてうれしい! 開始早々、このパンを目的にたくさんの方が足を運んでくださいました。

本格的に野菜シーズン到来。佐藤農園、わっぱファームには色とりどりの野菜が並びます。

北杜市の農園、ファームインハンズとぴたらファームの野菜も盛りだくさんでした。

やまめの炭火焼きにはみんな興味津々です。

ただいま空き家を改装中の678Graperyは引き続き古道具を販売中。みんな掘り出しものに夢中になっていました。

678Graperyのおとなりに出店していたTobiraの上田さんがドリンクグラスに目を止め、それを持ってcafe aimaに注文。即興のコラボレーションでこんなドリンクをつくってみんなで撮影会をする一幕も。

ほかにも、甲斐市の大学生が産地のことを知りたくて、と地域おこし協力隊の森口さんにメッセージをして遊びに来てくれたり、無印良品の方が地域の人と交流しに来てくれたり、さまざまなつながりが生まれています。

次回は7月17日(土)の開催。FUJIHIMUROのギャラリーでは槇田商店の展覧会が行われています。5月・6月と二ヶ月連続の雨模様。次回は気持ちの良い空の下でできますように!

氷室どよう市6月の開催レポート

富士吉田の布と出会う、遊ぶ。織物産地ならではの蚤の市「B-TAN (びーたん)マーケット」7月開催!

4月にプレ開催の予定が雨天により惜しくも縮小開催になってしまった「B-TAN(びーたん)マーケット」を7月11日(日)に開催します。今回の会場は道の駅富士吉田。レーダードーム館に続く芝生の広場で開催します。雨天の場合は施設内のアリーナが会場となります。

B-TANマーケットは、産地の人々と出会い、廃材資源や活用のアイデアを目で見て触れられるイベント。織物工場の人々が集い、ちょっとした傷や間違いによって、表に出回ることができない布「B反(びーたん)」を販売したり、まちの人たちが産地から出てくる様々な廃材を持ち寄り出店します。

また、グッズ販売や工作のWS、機屋さんの染色や加工のWSなどの体験型のコンテンツブースも。夏の日差しが気持ち良い季節。この街の布に出会いにどうぞ足をお運びください。

※廃棄物削減のため、エコバッグ持参のご協力をお願いします。

【感染症予防のために下記の事項にご協力をお願いします】
発熱、咳、くしゃみ、鼻水、だるさなどの症状がある方、体調のすぐれない方のご来場はご遠慮ください。
ご来場の際はマスクを付けてお越しください。
入場時には検温と名簿への記入を実施させていただきます。
手指の消毒にご協力をお願いします。

【 B-TANマーケット 】
日時:2021年7月11日(日)10:00〜16:00
場所:道の駅富士吉田(〒403-0006 富士吉田市新屋新屋1936−1)
※雨天の場合は施設内「富士山アリーナ」で開催いたします。
※感染症の状況により、中止となる場合があります。

【 出店一覧】
▷織物工場
エルトップ
オサカベ
オヤマダ
田辺織物
光織物
富士吉田繊維産業活性化地域おこし協力隊
舟久保織物
前田源商店
渡明織物

▷グッズ
Atelier Bond
GOOD OLD MARKET
tapiiri
Tinytotroom.
Utervision Company Japan

▷ワークショップ
Utervision Company Japan
BasketMoon
丸幸産業

▷フード
IL ST BIBITONE
cafe sowers×和み菜家
TAKURO bicycle coffee
月ノ歩キカタ
tobira

▷ライブ
kagalibi
須貝知世&木村穂波with松野直昭

主催:富士吉田市
企画:装いの庭
アート・ディレクション:杉原悠太
協力:富士吉田商工会議所 富士吉田織物協同組合

富士吉田の布と出会う、遊ぶ。織物産地ならではの蚤の市「B-TAN (びーたん)マーケット」7月開催!

6月の氷室どよう市

今月の氷室どよう市は6月19日に開催します。

5月もあっという間に終わって、気づけば2021年も折り返し。どよう市も今年の初めの頃はコロナでお休みしていたものの、4月5月と開催できていて嬉しい限りです。

ありがたいことに出店の希望をいただいて、新しい仲間がまた増えました。梅雨の時期ですが、気持ちのいい空の下で開催できますように! みなさんのお越しをお待ちしています。

【 今回出店してくださるのはこの方々です】
佐藤農園(野菜)
やまなしの野菜(Farm in Handsぴたらファーム
わっぱファーム(野菜)
cafe aima(ドリンク・タコス)
革工房 柄の絵(革小物)
GOOD OLD MARKET(雑貨)
sowers×和み菜家(カフェ・ヤマメの塩焼き)
Tobira(パン)
678Grapery(果物・古道具)

【概要】
開催日:6月19日(土)10:00〜15:00 毎月第3土曜日に開催
場所:FUJIHIMURO
〒403-0009 山梨県富士吉田市富士見1丁目1-5
TEL:0555-75-9438

【ご来場のみなさまへ】
お買い物の際には、エコバッグ持参のご協力をお願いします。
感染症予防のために下記の事項にご協力をお願いします。
発熱、咳、くしゃみ、鼻水、だるさなどの症状がある方、体調のすぐれない方のご来場はご遠慮ください。
ご来場の際はマスクを付けてお越しください。
入場時には住所・氏名・連絡先をご記入いただき、検温を実施させていただきます。
手指の消毒にご協力をお願いします。

6月の氷室どよう市

氷室どよう市5月の振り返り

前日まで小雨の予報が出ていましたが、当日は少し日差しが降り注ぐ瞬間も。そんな天気の下、5月の氷室どよう市が無事終了しました。雨も降らずに終えることができてひと安心です。
お越しくださったみなさま、出店者のみなさま、ありがとうございました。

今回はひさしぶりに出店してくださったmayo菓子店、678Grapery、rumbe dobby、GOOD OLD MARKET、リエゾンベーグルらに加えて、
4月に引き続き出店してくれているTAKURO bicycle coffee、cafe sowers×和み菜家、革工房 柄の絵らとともに、気持ちのいい土曜日を過ごしました。

山梨市でぶどう・キウイなどの果樹園をしている678graperyさん。今回は果物はお休みして、葡萄の100%ジュースと古道具を持ってきてくれました。かわいいお皿やカップがたくさんで目移りしてしまいます。どよう市に古道具が並ぶのは初めての光景でした。

金柑やベリーなどフルーツをたっぷり使ったmayo菓子店さんの焼き菓子や、リエゾンベーグルの野菜を練り込んだベーグルは、お客さんはもちろん、ほかの出店者さんの間でも大人気でした。

少しずつ認知が広がっているのか、野菜を求めて足を運んでくださる方がだんだんと増えてきました。

次回は6月19日に開催予定です。今できるかたちで続けていき、さまざまな人やものがゆるやかにつながる場になっていくことを願って。みなさまのお越しをお待ちしています。

氷室どよう市5月の振り返り

5月の氷室どよう市

第6回目となる氷室どよう市を5月15日に開催します。

いつもお野菜を持ってきてくださる佐藤農園さんが、5月は野菜がたくさん採れるからいっぱい持ってくるね!とおっしゃっていたので、にぎやかになりそうです。
ひさしぶりに出店してくださる方もちらほら。お会いできるのが楽しみです。
だんだんと暖かくなってきたので、当日も晴れたらきっと気持ちのいいマーケットになるはず。みなさんぜひぜひお越しください。

【今回参加してくださるのはこの方々です。】
やまなしの野菜(Farm in Hands
佐藤農園(野菜)
sowers×和み菜家(野菜・カフェ)
678Grapery(果物)
mayo菓子店(お菓子)
TAKURO bicycle coffee(コーヒー)
GOOD OLD MARKET(雑貨)
rumbe dobby(布小物)
革工房 柄の絵(革小物)

【概要】
開催日:5月15日(土) 10:00~15:00
毎月第3土曜日に開催

場所:FUJIHIMURO
〒403-0009 山梨県富士吉田市富士見1丁目1−5
TEL:0555-73-9438

【ご来場のみなさまへ】
お買い物の際には、エコバッグ持参のご協力をお願いします。
感染症予防のために下記の事項にご協力をお願いします。
発熱、咳、くしゃみ、鼻水、だるさなどの症状がある方、体調のすぐれない方のご来場はご遠慮ください。
ご来場の際はマスクを付けてお越しください。
入場時には住所・氏名・連絡先をご記入いただき、検温を実施させていただきます。
手指の消毒にご協力をお願いします。

5月の氷室どよう市

尾州出張レポート・1日目

はじめまして、装いの庭の久保田です。新卒から4年間働いたNPOを離れ、4月から装いの庭として藤枝とともに活動しています。

大学での専攻も以前の仕事も繊維業界とはまったく無縁の世界だったので、装いの庭としての活動を始めてから触れる産地での風景は、どれも新鮮でときめくものばかりです。ガシャン、ガシャンと大きな音を立てて動く織機たちや、機屋さんとの間で交わされる専門用語混じりの会話。織物とともにある日常に身を置く日々は、新しい学びや気づきで溢れています。

4/23〜25にかけて訪れた尾州でも、繊維産業の長い歴史や受け継がれる技術の素晴らしさ、作家さんそれぞれの感性豊かな視点に触れることのできた、よい機会になりました。そんな3日間の尾州出張のレポートを、3回に分けてお届けしていきます。

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装いの庭ではいま、刺繍作家のatsumiさんと刺繍の糸の開発を行っています。atsumiさんならではの繊細でユニークなモチーフ図案と、それにぴったりなまだ見ぬ刺繍糸をセットに、誰でも気軽に楽しめて、なおかつこれまでにない新しい刺繍キットをつくるべく打ち合わせを重ねています。

今回の尾州訪問のいちばんの目的は、その刺繍の糸の材料やアイデアを探ること。糸がつくられる現場に足を運び、まだ見ぬ糸と出会い、感触を確かめながら実際に刺してみようと、atsumiさんとともに撚糸工場や施設を巡りました。

尾州は、藤枝がかつて働いていた撚糸メーカー・近藤株式会社をはじめ、ファンシーヤーンと呼ばれる意匠撚糸を製造する工場がいくつもあります。一日目はそんな数ある工場のうちの一つ、「泰平商会」への訪問から始まりました。

泰平商会は、ファンシーヤーンやラメ糸入りのリリヤーンなどを製造する撚糸メーカー。

atsumiさんの刺繍の書籍や試しにいくつかの糸を刺した布を見せながら、刺繍ができる糸を探している、とお伝えすると、次々に糸見本を出してきてくれました。

側面にループがついたモケモケの糸や、色と太さの違う2種類の糸を撚ったメリハリのある糸、靴紐のようなテープ状の糸など、、、なんと種類の多いこと!

一本の糸で太い部分と細い部分がある糸や、等間隔にビーズが入った糸など、個性的なものがたくさんありましたが、刺繍で使える糸となるといくつかの制限がかかってきます。刺繍針に通せそうか、布に何度も刺して通したときに糸がほつれないかなどを考えながら、素材や形状の目星を付けつつ、次の訪問先へ向かいました。

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アポイントまで少し時間があったので、産地ならではの素材やアトリエが集まるというレトロビル「Re-TAiL(リテイル)」に寄り道。

ちょっと寄ってみようと気軽な気持ちで来てみたら、想像をはるかに超えた素材の豊富さにびっくり。「これはすごい!」と思わず言葉が出てしまいました。フロア一面にあらゆる企業や工場の糸、反物、はぎれ、若手作家の作品などが所狭しと並ぶ、まさに素材の宝庫!

豊富な種類の糸が積み上げられた棚を前に、atsumiさんも藤枝もスイッチが入ったようで、糸を真剣に選び始めます。

「この糸のテカリ具合、くじらみたいじゃない?」「これはアスファルトみたいだね」

atsumiさんが糸の風合いを見た瞬間に発する言葉を聞くと、もう目の前の糸たちがくじらやアスファルトにしか見えなくなるから不思議です。これからつくる刺繍の糸が、atsumiさん独自のインスピレーションとかけ合わさったとき、どんな世界を見せてくれるのか、すごくすごく楽しみになりました。

泰平商会で見当をつけていた糸に近いものも見つかり、十数種類の糸をお試しで買ってみることに。購入の際は自分でほしい量を計って買うことができます。この作業もなんだか新鮮で楽しかったです。

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次なる訪問先は、岐阜県羽島市にあるテキスタイルマテリアルセンター、通称「マテセン」。

マテセンは、繊維の見本市やコレクションに出展された膨大な数の生地見本が集まる拠点。毎年約3000点以上もの最新素材が集まり、今ではおおよそ11万点の生地サンプルが収蔵されている、国内最大のテキスタイル資料館です。

このサンプルの行列は一体どこまで続いているんだ?と思うほどの量に圧倒されてもはや言葉も出ず、どこから見始めようかと目移りしてしまうくらい個性豊かな生地がずらり。

ここには尾州でつくられたニットやツイードの生地はもちろん、時代を象徴する流行パターンの生地や、コレクションに向けてデザイナーや機屋が力を入れて制作した生地など、ファッション産業の歴史ともいえる素材たちが並んでいます。

それらは決して過去のものではなく、現在活動するデザイナーやアパレルメーカー、産地の内外の学生たちにとっては、直接見て、触れることのできる貴重なクリエイティブ資料です。ちょうど私たちが見学していた時も、自分のブランドを持つという若いデザイナーが新作生地のヒントを求め訪ねてきました。

繊維やファッションと関わるどんな人にも門戸を開き、11万点もの生地を文化として伝え続けているのが、マテセンの案内をしてくれた㈱イワゼンの岩田善之さん。

岩田さんはご自身で織物工場を経営しながら、マテセンを訪れるデザイナーやテキスタイルメーカーの相談に乗り、時にはブランド立ち上げのサポートもしています。

さまざまなお話をしながら案内をしてくれましたが、その情報量がもうすごかった。尾州をはじめとする各産地の素材や織物、その産業背景、コレクションの変遷や歴代デザイナーについてなど、あらゆる知識が次々に出てきます。それでいてとても気さくで話しやすいから、多くの人が岩田さんに相談をするのも納得です。

生地そのもののインスピレーションを得るためにマテセンに来るのはもちろんだけれど、岩田さんのこれまでの経験とともに話してくれるアイデアや視点を求めて訪れる人もきっと多いんじゃないかなと思いました。

マテセンはファッション業界の方はもちろん、一般の方も予約をすればだれでも訪問することができます。一部の反物の生地やブランケットなどの製品は手頃な価格で購入することも可能。ファッションに限らずデザインやアート、建築に関する年季の入った文献資料もありました。

繊維の知識がまだ浅い私が行ってもとてもワクワクしましたし、なにより岩田さんがファッション産業への愛をもって語ってくれるので、だれが訪れてもきっと有意義な体験になると思います。繊維のまちのテーマパーク「マテセン」、おすすめです。

一日目はこれにて終了、二日目に続きます。

尾州出張レポート・1日目

今、人に求められるものとは?

先週木曜日〜土曜日にかけて出張に行ってきました。一番の目的は刺繍作家のatsumiさんと開発中の刺繍糸の材料探しに愛知県へ、それに合わせて4月から一緒に働いてもらっているスタッフ・久保田への研修も兼ねて奈良・三重まで足を伸ばしたのでした。

とても充実した3日間で、この期間に感じたこと、そこに至るまでの背景を少し書いています。道程や訪問先のことは久保田にまとめをお願いしたので、ぼくはそこには書かれないだろう内側の部分を記します。

第一回 愛知・奈良・三重へ

今回は刺繍作家・atsumiさんとの商品開発のことを。

きっかけは草木染めを活かした商品の相談をいただいたところからでした。絹の糸が染めやすいということで、シルクの製品だと何がよいかなと考えたときに、刺繍の糸にしたらおもしろいかも?と思い立ち、作品のファンだったatsumiさんに相談をしたところから開発が始まりました。結局草木染めのほうは保留になってしまいましたが、開発プロジェクトは続いていて、今まで刺繍に使われてこなかった素材の発掘をしています。

特筆したいのは、この開発プロジェクト「いつまでに」というゴールを明確に決めていません。atsumiさんと相談して決めた目標はざっくりと2年くらい。アパレル産業はもとより、商品を企画する業務を行っている会社としたら信じられないことでしょう。だからこそ自分たちにしかできないのですが。

何かを作る上で締め切りは重要な役割を果たします。期限を決めることでスケジュールが決まり、実行への後押しになります。また、経営の面では開発にかかるコスト(費用、人件費)と効果をある程度数値化し、費用対効果を鑑みて意思決定の材料にします。ぼく自身、その力にはとてもお世話になっています。

けれど、そこには弊害もあります。締め切りだけ先に決めて、そこに向かって全力で走る短距離走ばかりの世の中になっている気がしてなりませんでした。SNSの時代になり、フットワークの軽さが重要視されるようになってから特に加速度的にその傾向は増してきたと感じています。

一方で、今の時代に暮らしている人たちが次から次へと流れてくる情報の渦にきちんと対応できているかと言えば、正直そうでもないのではないでしょうか。もはや日々流れてくる情報の量は人間の脳の処理能力をはるかに超えているのだろうと思います。結果として細かい情報は見なくなってきている気がします。

そんな世界の中で大事にされるのはしっかりと情熱を向けて作られた骨のあるコンテンツだと思うのです。早く、とか、たくさん、みたいな貪るような概念を捨てて、届けたいものを真摯に見極め、美しさを追い求め、長く愛されるものをつくる。そもそも人がものを生み出すのに締切という概念は今ほど圧力のあるものではなかったはずで。どうなるかはわからないけれど、手を動かしながら今までになかった新しいものをやってみようと開発を進めています。

こういう取り組みの仕方はこちらからの一方的な依頼ではできないものです。提案をもらったのはatsumiさんのほうからでした。じっくりと時間をかけたものづくりはいつか挑戦してみたいことでしたので、楽しみながら意見の交換を進めています。

今、人に求められるものとは?